グループホームとは、障害のある人たちが必要とするさまざまな支援を受けながら、地域のアパートや一戸建て等で生活する場所のこと。グループホームの職員は、利用者さんが「地域で生活していく」ために、それぞれの目標に向けた支援を行っています。
現在4年目になるK職員が、障害者福祉の道に進むことを決めたきっかけを教えてください。
「小さい頃、近所の福祉作業所で友達のお母さんが働いていて、よく遊びに行っていました。いろんな人と接することが好きだった私は、福祉の仕事がそれに近いのかな? と漠然と思うようになり、大学では社会福祉学部に進みました」
その後、K職員は滝乃川学園に新卒で入職します。障害者福祉の中でも、特に利用者さんの生活に寄り添うグループホームで、職員はどんな仕事をしているのでしょうか。また、利用者さんと接する中で心がけていることとは?
「利用者さんの安全や健康、社会で損をしないようにと思うと、つい口酸っぱくなってしまうこともありました。利用者さんのためにと先回りしてしまうことが、その人の選択肢や可能性を狭めてしまうこともあるんです。人生の選択肢を広げるために、職員は何ができるのか。4年目の今でも先輩や上司に聞きながら、利用者さんと接しながら学び続けています」
思い描いていた福祉の仕事と現実にギャップはありましたか?
「最初は利用者さんの生活の場に溶け込みながら、生活支援や行政の連絡調整まで行うことにとにかく緊張していました。障害のある方のコミュニケーションはまっすぐなので、『あなたはどんな人? どこまで大目に見てくれるの?』と試されることもあり、その度に『私はどんな人なんだろう。どこまで許して、どこから怒る人なんだろう?』と自問自答していました。目の前の相手の言動だけでなく、自分のことも相手のことも俯瞰して見ることのできる視点を持つこと。それを、利用者さんや先輩方を通して今もずっと学び続けています」
仕事で大切にしていることを教えてください。
「私たち支援者と利用者さんは対等な関係で、支援者は利用者さんに『こうしてください』『これはダメ』と言う立場ではありません。なるべくたくさんの選択肢を『提案』するのが私たちの役目です。その人が社会の中で選択して判断し、その結果もその人自身が受け止める、そうやって『社会で生きる』という大きな目標に向かい、歩いていってもらうことを大切にしています」
この仕事で一番好きなのはどんな瞬間ですか?
「毎朝、顔を洗って歯磨きをして身支度をして、ビシッと笑顔になって日中作業先や職場へ向かう利用者さんに、『行ってらっしゃい』と言う時です。みんな社会の中で役割があって、いいこともいやなこともあるけれど、充実した日常を送っていくんだなぁと感じられる、一番好きな時間です」
滝乃川学園の敷地から少し離れた場所にあるグループホーム。利用者さんはそれぞれの地域に溶け込みながら、日常生活を送っています。グループホームの日々の様子に興味がある方は、見学も受け付けています。お気軽にお問い合わせください。
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